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鈴鹿の後、燃え尽きる・・・・  


IT社長 藤田憲一さん

この方のことは、テレビや雑誌で取り上げられていたのを
普通に読んだり見たりしただけで、特に記憶してた訳じゃなかった。


私がF-1観戦に出かける前に、ここ数年欠かさずチェックしているサイト
「F-1 観戦塾鈴鹿」のグッズ売買コーナーで、現地で金曜日に
「末期がんの患者が車椅子で鈴鹿入りしていて、観戦チケットを探している」という
同行者M氏の書き込みを見て、今年の状況でチケット手に入るかな、
車椅子なのにサーキットで大変だな。と他人事に読んでいて、
GP中はすっかりそんなことは浮かぶことも無く3日間を過ごし、
東京に帰ってきてから、またサイトのグッズ売買コーナーをチェックしてみたら、
(何故こんなに売買コーナーを見るかという別の理由はあるのだが・・。)
同行していたMさんのお礼の書き込みがされていたのだ。
そこで社長が、藤田さんだったと知ったのだけど。

そしてそこには悲しい報告も追記されていくのだ。

この藤田さんという方は今年1月下旬に、末期がんの宣告を受けてらして
余命3ヶ月宣告を受けてから、その後の人生を3つのブログ
ヤプログ、ライブドアアメブロ上で公開されてた。
それがニュースやドキュメントとして報道されてもいた。
その割に、亡くなった事が報道されていない気がするけど・・・。
夏場には病状も悪化して、なんと生死の境を彷徨ってらした。(ご本人のブログより)
このあたりからブログの更新も滞り気味だったみたいでした。
最後のエントリーは鈴鹿に行きますというもの・・・・。

体調はけして芳しくなかったと思う。
でも、日本グランプリ直前の4日水曜日、
鈴鹿のF1生観戦を思い立ち、決心されたのだ。
重い処置や複数の手術を控えていて、
長期入院が待っていた藤田さんは決断した。

『バカンスを楽しむのは今が最後のチャンス』 

事前の手配にトラブルがあって鈴鹿入りしてから、
チケットを探す羽目になってしまったようだけど、
同行者のMさんと知り合ったドライバーさんとスポンサー社長様の計らいで、
鈴鹿にいるお客さんからは車椅子席を、
スポンサー関係者の方の厚意で、
(マクラーレンとBMW、ペトロナス、シーメンスらしい)
パドックへの招待も受けることが出来て
鈴鹿の最後のF1レースを楽しまれたということだ。
マクラーレンのホスピタリティースタッフは、
車椅子の補助をして地下トンネルを通したそうです。



東京に戻った同行のMさんからのお礼の言葉と、、
また入院し闘病生活に入りました。という報告が火曜日に、
その2日後の金曜日に変わった間もない時刻に
前日木曜日深夜に、藤田さんがなくなったという報告が追加された。
鈴鹿からたったの4日。享年36歳。
戻ってからの病室で、鈴鹿での楽しさをご両親に笑顔で語ったという話だ。


残っていた全ての力で鈴鹿を乗り切ったんだろうか。
F-1が見たいという情熱が、彼を頑張らせたんだろうか。
彼の目にはどういう風に鈴鹿最後のグランプリは映ったんだろう。
大好きなF1グランプリの舞台の裏でこんなことが起こってたなんて!!!
人生の最後の最後の時をF-1観戦・・・
絶句でした。




心からのご冥福をお祈りします。

by ecos_2006 | 2006-10-17 01:19 | F1+